FAQ

Q.友人が糖尿病になってから急に歯ぐきが腫れるようになったと言っています。私も血糖値が少し高いのですが、糖尿病と歯の病気には関係があるんでしょうか?

A. 歯周病はもちろんはの病気ですが、いろいろな全身の病気とも関係が深く、特に糖尿病との関連は重視されてきています。
糖尿病になると、最近と戦う役割を担う白血球の役割が低下します。このため、口の中で歯周病を起こす細菌に対する抵抗力も低下して、歯肉に著しい炎症が起こり、歯を支えている歯槽骨が失われ、歯周病が短期的に悪化することがしばしばあります。糖尿病の方が、歯周病の発症や進行を抑制するには、まず内科で糖尿病をコントロールしてもらうことが重要ですが、歯周病の原因は歯垢とよばれる細菌の塊ですので、この歯垢を取り除き常に口の中をきれいにしておくことが、歯周病の進行を緩やかにするために特に大切です

また逆に歯周病が糖尿病に影響するケースがあるとも言われています。詳しい因果関係については現在も研究中ですが、適切な歯周病の治療(歯垢を除去することと薬剤の併用)を行うと糖尿病の改善がもたらされたという報告があります。ですから糖尿病の方は内科での治療とともに、歯科で歯周病のチェックをし、必要なら治療を受けられることをお勧めします。そうすれば両者が改善されることも期待できるのです。

Q.6歳の息子が、よくおやつをほしがります。むし歯がこわいのですが、歯のためを考えるとどのように与えたらいいのでしょうか。

A.子どものおやつは必要な栄養素をとるという意味で、あくまでも「間食」と考えるべきです。
それは一般的に大人と違い子どもは、一度に食べる量が少ないので、ご飯とご飯の間に栄養という面からもおやつの時間が必要になるからです。ですから子どもがほしがるからといって、いつもスナック菓子やジュース類を与えるのは栄養のバランスという面からも問題があります。

 歯についてはおやつをだらだらと長時間食べることは、それほど甘くないお菓子でもむし歯になる危険性を高めます。糖分を摂取すると、むし歯の原因菌であるミュータンス菌が糖を分解して酸を作り、歯の表面のエナメル質を溶かし始め、これは食後40分位続くといわれています。
ですから何回もだらだらと食べると酸性の状態が持続しむし歯になってしまう可能性が高いのです。
おやつは決めた時間に食べ、その後、歯磨きするか、最後に水かお茶を飲むく習慣をつけると、むし歯に関する問題は少なくなるでしょう。

 最近「食育」という言葉をよく耳にします。「食育」とは国民一人一人が生涯を通じて健全な食生活を実現し、個人の健康の確保を図ることができるよう、食について考える習慣を身につけることをいいます。子どもの健康な発育のために「間食」も含めて「食育」の大切さを考えるべきでしょう。

Q.キシリトールが入った製品がたくさん市販されていますが、むし歯の予防に本当に有効なのでしょうか。

A.むし歯はプラーク(細菌の塊)の中でミュータンス菌が産生する酸により、歯の表面が溶けてしまう病気です。
むし歯になりやすいかどうかという要因には、ミュータンス菌の数、唾液の量と質、飲食の種類と回数、プラーク蓄積の度合い等があり単純ではありません。
 食物とむし歯との関係では、砂糖がミュータンス菌の活動を活発化させ、むし歯をつくりやすくすることはよく知られています。これに対して、砂糖と同程度の甘味をもつキシリトールからは、ミュータンス菌の働きで酸が産生されることはありません。また、キシリトールは細菌のエネルギー源にならず、ミュータンス菌の量を減少させることも報告されています。キシリトールがむし歯予防の効果を発揮するためには、製品に甘味料としてキシリトールが50%以上含まれていることが望ましく、1日3、4回食べることが効果的だといわれています。
 このようにキシリトールは適切に摂取すれば、むし歯の予防に有効であると考えられていますが、最初に述べたようにむし歯が発生するかどうかにはいろいろな要素が関係しているので、キシリトールの使用だけでむし歯が予防できるわけではありません。生活環境のなかでむし歯のリスクを総合的に減らしていくことが大切です。

Q.夫の介護をしています。義歯の手入れについて教えてください。

A. 介護を受けている高齢者には義歯を装着しておられるか方も多いと思います。
毎食ごとの義歯の手入れは骨の折れる作業だとお察しします。消毒の意味を兼ねてでしょうが、熱湯で洗浄しておられる方もあるようです。
しかし、義歯の材料である合成樹脂は熱に弱く、熱湯につけると変形することがありますから、熱湯消毒は絶対に避けてください。
 
 義歯につく汚れはデンタルプラークです。これは細菌の集合で、バイオフィルムという粘着性のある膜を形成してますので、もともとお湯につけたくらいでは除去できません。薬液消毒も効果はなく、ブラシで機械的に取り除く他方法はありません。ただし歯磨き剤は使わないでください。市販の歯磨き剤には歯のステイン(たばこのヤニやお茶・コーヒー等の着色汚れ)を取るための研磨剤が含まれていることが多く、これで磨くと義歯の合成樹脂は簡単に摩擦し、不適合の原因となってしまいます。また、週に1度くらいは義歯洗浄剤で頑固な汚れやにおいを取り除き、さっぱりさせてあげるといいでしょう。

 義歯は硬いものや弾力性のあるものをかむのには十分な強さがありますが、高いところから落としたような衝撃には弱いものです。陶器製の手洗いシンクなどで清掃してるときに義歯を誤って落とすと、当たり所が悪い時には欠けたり割れたりすることがありますので、大切に扱ってください。また、義歯は乾燥すると変形することがあります。
夜間など外しておくときには水につけておきましょう。

Q.寝たきり老人の介護をしていますが、最近、高齢者の肺炎の原因と口腔内の汚れに関係があると聞きました。本当ですか。

A. 日本人の死因の第4位は肺炎です。肺炎で死亡する患者の92%は65歳以上の高齢者です。なかでも、要介護高齢者の死因の30%~40%は老人性肺炎によるもので、高齢者にとって肺炎は深刻な疾患です。
一般的に風邪をこじあせて肺炎を発症すると思われていますが、高齢者に発症する肺炎の原因の多くは、口腔内雑菌を気管から肺に誤嚥(ごえん)する誤嚥性肺炎です。
特に高齢者の場合、無意識のうちに誤嚥を繰り返しています。病原性細菌を肺に誤嚥すると、本人も知らないうちに発熱を起こし肺炎を発症します。このようにして発症した肺炎を誤嚥性肺炎と呼んでいます。寝たきりの高齢者、慢性呼吸疾患、糖尿病などの代謝異常、喫煙者、免疫不全および手術後の患者さんでは、口腔清掃が悪くなることが多く、感染しやすい状態になっています。
入れ歯や自身の歯には、食物残渣がくっついています。このような食物残渣には肺炎の原因となる病原性細菌がたくさんついており、誤嚥によって気道内に侵入し肺炎を起こしてしまうのです。

 お口のなかの清掃(口腔ケア)をしっかりと行うことによって、誤嚥が生じても口腔内雑菌が肺の中に入ることがすくなくなり、肺炎を引き起こすことが防げます。高齢者にとっても口腔ケアは大切で、むし歯の治療や口腔清掃の徹底で高齢者の肺炎予防、肺炎死亡を減少させることができます。
日常生活で高齢者によく見られる成人病(糖尿病、心疾患、腎臓病、肝障害、慢性肺疾患など)の適切なコントロールや、禁煙、節酒を行うことにより口腔内細の病原化を防止できます。元気で長生きするためにはお口の健康が大切です☆

Q.最近よく【インプラント】という言葉をよく耳にしますが、どのようなものなのでしょうか。

A. むし歯や歯周病で歯を失った場所に入れる人工の歯(義歯)は、自分の歯を土台に使う固定式の義歯(ブリッジ)と呼ばれるものや、ピンク色の床のついた取り外し式の義歯(入れ歯)などが一般的ですが、歯の無い部分のあごの骨に人工の歯根を埋め込み、それを支えとした義歯(インプラント義歯)もそのひとつです。
 歯を失った部分や本数は人によりさまざまですが、1歯欠損から全歯欠損まですべてインプラント治療が可能です。インプラントには、1歯だけを固定するさし歯タイプや複数歯を固定するブリッジタイプ、取り外し式の入れ歯を固定するタイプ、入れ歯に磁石などをつけて使う取り外し式のタイプがあります。

 インプラント治療はチタンと呼ばれる金属が骨の組織と結合する(オッセオインテグレーション)という概念が生まれてから急速に発展してきた治療方法で、今後さらに期待される治療の一つです☆

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